ボルボ整備ブログ

2022.01.19更新

新年最初の整備ブログです!
本年もよろしくお願いいたします。

なんだかずっとバタバタしており更新できていませんでした。

さて今回は240の1987年式の始動不良の整備です。

こちらのお車は1987年モデルなのでLH2.2のシステムです。
1989年以降のLH2.4みたいに故障診断はできないので順を追ってひとつずつ調べていきます。

今回は初爆もありません、燃圧はOK、火花もOK?うーん飛んでいるけど弱いような。。。
はっきりしない場合はまた厄介です。
インジェクターが吹いていないかと思いきやプラグはかぶり気味。
やはり火が弱いのか?
LH2.2のシステムは点火のECUが鬼門のクライスラーと呼ばれるもの。当社にあるテスト用に入れ替えてもダメ。念のためLH2.2のECUも入れ替えテスト→変わらず。
コネクター部分もよく接触不良を起こすのでチェックします。
こうなると配線の導通チェックや各センサー類の抵抗なども測定していきます。

とここであまり見たくない光景が…88年以前の車に多い配線ボロボロ、なるべく触らないように。
これかと思いきや、現時点ではみな正常。

また戻って火が弱いと仮定してディスビキャップ、ローター、プラグ、プラグコードと替えてもだめ。抵抗値も比べながらチェック。
新し目のイグニッションコイルも念のため抵抗値をみても正常、単体で火も飛んでいる。とここでイグニッションコイル自体から、なにやら流れ出ているものを発見!これかと思い交換するとエンジン始動!!!
今回は少し遠回りしてしまいました。

途中見つけたボロボロな配線もエンジン始動後に悪さしているのがわかったため修理。
前にどこかで途中までかなり頑張ってテーピング処理してありますが劣化が進んでしまったようです。
火事になりそうなやばい箇所もあったのでインマニ外して思いっきり修理。
昔は修理用の配線キットもあったのですが。

整備完了後やっとエンジンも調子よくなってくれました!

新し目のイグニッションコイルはボッシュ製、たまたまダメだったのか配線が悪さしてダメになってしまったのか。

最近は純正品、社外品にかかわらず部品の品質にも頭が痛いのです。

長くなりましたがなかなか手間のかかる作業でした。。。

 

松川



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2021.11.20更新

今回の修理は940のテールゲートです。

お客様より閉まらないとの事で点検していきます。
開かないのも閉まらないのも、これはかなり困りますね。

昔、自分の940でも経験しているのですがよくあるのがラッチ部分の潤滑不良ですので給油してみますが今回はそれでもダメです。
内部で何か引っかかっているのかなと見ていくと、小さいネジが引っ掛かっています。
このネジはハイマウントストップランプの下側のネジですね。それがうまいこと落ちてきてラッチの内部に引っ掛かっていました。原因は分かっていても潰れてしまっているので取るのに一苦労。

注意!みなさん知ってはいると思いますが、ボルボ全般のテールゲートは日本車みたいにバーンと閉めてはいけません。下の方まで手で下ろしてパッと手を離す程度にしてくださいね!
じゃないと内張り破損やヒンジの折れなど痛い目に遭いますので。。。

この作業、珍しいと思ったら一ヶ月に2台も同じ症状が。。。

松川



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2021.09.11更新

最近は立て続けにV50、C30、新旧V40などが入庫しておりました。

自分的にはC30のデザインはかなり好きなんです。リアから観たラインが絶妙で!!
でも実用的には3ドアの4人乗りってのがネックですかね。

さて今回はリアより異音がするという事でチェックしていきます。試運転では少ししか感じられず。40、50系でよくオイル漏れを起こす定番のリアショックかなと思いつつ見つけました!!

スタビのリンクブッシュがボロボロでロアアームに当たっています。
(写真はまだいい方のです。)
これでしょと!部品調べると意外にいいお値段します。

今回はドイツ製の純正部品ですが材質が???こんなに固くていいの?

スタビのリンクブッシュと言えば240、940のゴムブッシュを想像していたので進化しているのでしょうか??

V50の方はもっと酷く全く同じリアのスタビのリンクブッシュが完全に崩壊していました。

ちょうど経年劣化の時期なんでしょうか。
30,40,50系にお乗りの方は気にしてみてください!


松川

 

 



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2021.09.06更新

今回の整備記録はXC90 3.2 のモデルです。

写真がわかりづらいかもしれませんが。。。

お客様からエンジンルーム内の異音との事でお預かりしたお車です。

特に関連する故障コードはないのですがドライブベルトの交換時期でしたのでベルト、テンショナー、プーリーの交換ですかねなんて思っていました。

この3.2リッターのエンジンはタイミングチェーンなのでタイミングベルトの交換の必要はないのですがドライブベルトがなかなか厄介な取り付け方をしています。パワステポンプやオルタネーターの内側にベルトがあると言えばわかりますでしょうか?
それとドライブベルト交換時はテンショナー、プーリーも同時交換推奨ですのでなかなか高額になります。


さてこの車は点検していくとパワステポンプ付近にプラスチックのカスがでています。なんだこれと思い外してみると写真のようにウォーターポンプのカップリングが有りえないことに!!
ウォーターポンプがパワステポンプのプーリーと一緒に回る仕組みになっているのですがそこのカップリングが破損している模様。特にオーバーヒートなどはなかったみたいですが。。。

個人的に壊れにくいと思っている3.2であまり今までない事例でしたが、大ごとになる前に発見できたのでウォーターポンプなども一緒に交換して修理完了です。

このように、なにか異音、異変を感じる事は大事ですね!
気になったらすぐにご相談ください!

 

松川



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2021.07.30更新

少し前の出来事ですが中古車の納車前日のお話しです。

車検、登録、全ての納車整備を終え、さて明日納車だと清掃などをしていると床にオイルが。。。
んっ?この車から!
とりあえずリフトアップして見てみると、エンジンとミッションのつなぎ目。。。
ああ、クランクのリアシールか(愕然)。
漏れの量は滲みではなくしずくが垂れるほど。。。
このまま納車はできないと判断しミッションを下ろすことに。

写真は外した後、清掃後です。
このシール、以前取り付けようと押し込んでいたら勢いで奥に落っこちてかなり焦った記憶があります(ケース外せば取り出せます)。

そんなこんなで組み終えて作業完了。
また完成検査のやり直ししてなんとか納車です。

三枚目の写真は遠目になんだか未来感漂う940(ただのコーティング作業)。



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2021.05.25更新

さて今回の修理はエンジン掛けるとシフト辺りから煙が出てくるとの事。煙だけならまだしも火も見えるとの事なのですぐにレッカーでの入庫です。

940で今までない事でしたが、思い当たるのはインヒビタースイッチか…というかそれぐらいしかそこにはないでしょと。

インヒビタースイッチとは大雑把にシフトレバーの位置を検出してPNではセルモーターを
回せたりRではバックランプを点灯させたりするものですかね。


さっそくシフト周りをバラしてみると配線が焦げた時の臭いが鼻につきます。
やはりここでしたか、インヒビタースイッチの接点が焼け焦げています。
焦げた跡を削ってみますがテスターで無いはずの所で導通がありますので内部でショートしている模様。
古いグリスが悪さをしていた可能性もありますね。
とりあえず今回は中古で交換して事なきを得ました。


以前、同様の事例が240でも起こりましたので注意が必要ですね。
240は接触不良がたまにあるので清掃して接点磨いてグリスアップしたりするんですが。


あまりないとは思いますが、もし出先でこういう事態になった時は応急的にとりあえずシフトロック関連かバックランプのヒューズを抜いてしまうのがいいかと思います。あくまで応急的にですよ。



松川

 



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2021.04.02更新

さて今回のお車はV70の3.2リッターのお車。

走行中にパワステが効かなくなったとの事でレッカーでの入庫です。

お電話で症状を聞いた時に昨年の夏に当社で点検後にドライブベルトの交換などをしているので、「何か作業ミスか?」など不安になってしまいます。

入庫後すぐに点検してパワステホースからのオイル漏れを発見!
オイルが減った事でパワステが全く効かない状態。
作業箇所と全く関係のないことでした。。。

オイルが漏れている箇所はホースのバンド部分。千切れかかっています。
新品のホースは対策がしてあり(写真、黄色のキャップの方)バンドを使わずカシメてあるタイプに!
複雑な取り回しに苦労しながら知恵の輪を説いていき終了。


余談ですが、ボルボのパワステオイルは2000年までのお車(240、940、850など)にはATFと同等のものでOKですがSB系BB系以降の車には専用の(透明に近い緑がかった)パワステオイルをお使いください。少しの補充程度でしたらATFでも代用可です。


 



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2021.03.31更新

今回は当社のお客様が悩んでいたブレーキフルードの漏れの修理です。

EBDプレッシャースイッチとはブレーキのマスター部分に付いているABS、TRACSに関係する部品です。
全ての850に付いているわけでもなく、V70(875)にも付いていたりいなかったりという部品です。
今回はこのスイッチが作動しないとかではなく単純なブレーキオイル漏れを起こしてしまっていました。
前回は滲み程度だったのですが、だんだんと漏れが酷くなり走行しているとエキゾーストマニホールドに漏れたオイルが垂れ煙を上げる状態。
なぜすぐに交換しなかったかと言うと部品の生産が終わってしまっていたのです。
海外でも探していたのですが、海外仕様では装着モデルが少ないのか全然見つからない。

それでもなんとかやっと海外で見つけ、すぐに買い付けて交換できました。
購入した部品は社外品でしたがABSのエラーも出ず良かった良かった。

当社では過去には中古で対応してきたのですが…そんなにもうない。

部品を探している時に、たまたま他のお客様もディーラーで直せないというので探してくださいとの連絡もあった部品です。

まだ当社で一個だけ在庫がありますので詳しくはお問い合わせを!




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2021.03.24更新

今日は整備ネタではない事を前置きしておきます。すいません。


先日の事、店前にP220(アマゾンワゴン)のボンネットを開けて止めていたのですがご年配の方が通りがかりに「これB18?懐かしい懐かしい」とおっしゃっています。


アマゾンに乗っていたのかと思ってお話しを伺うと「違う」と言います。


???どういう事なのかと思っていると、家から写真を取ってくるのでちょっと待っててと。家はすぐ近くなのでと。


持って来た写真はまさかの軍用車!L3304?
えっこれもボルボなんですか?
お話を聞くと、昔スウェーデン軍の本物を個人輸入して日本でちゃんと登録して公道を走っていたという事でした。
大砲に見えるものは水道管を積んでいたとw

乗っていらっしゃったL3304にはB18エンジンが搭載されていたので、アマゾンのエンジンを見てとても懐かしかったそうです。

そんな方がすぐ近所に住んでいたとは驚きです。

それにしてもこの重装備の車をよくB18エンジンで動かしていたなと…w

 



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2020.11.25更新

さて今回はボルボ240のフロントハブベアリングの修理です。

こちらのお車はものすごい異音がしたとの事でレッカーでのご入庫です。
フロントのハブベアリングが完全に崩壊してストラットのナックルにまで傷が付いてしまっている状態です。かなり危険な状態でしたね。


ホイールが付いている箇所をおおまかにハブと言いますが、その中に大きいベアリングが入っています。フロントのホイールの真ん中の蓋がしてある部分の中です。
240は調整式になっていてガタがある場合は締め付けて調整が必要になります。

ここの調整は締め付けすぎても緩すぎてもダメなので少しコツがいります。
締め付け過ぎるとベアリングが焼けますのでご注意ください。
グリスの不足、劣化、水の混入なども要注意。

ベアリングは定期的なオーバーホールが望ましいです。
当社ではハブを分解してひとつひとつ丁寧に洗って焼けがないか、転がして違和感がないか点検し丁寧にグリスアップして調整していきます。
その際ダメな場合は交換します。


当社の社長いわく、古巣のVOLVOでは当時ハブベアリングとブレーキキャリパーは車検ごとに分解清掃していたらしく新人時代いっつもこればっかりやっていたと。。。

さすがに車検ごとの頻度で今はやる必要はないと思いますが、それぐらい重要な箇所だとい言う事ですね。

当社ではなるべく整備履歴のわからない初めての点検のお客様などにはフロントハブのオーバーホールを進めてはいるのですが、予算のご都合や走行距離などで先送りする場合も多い箇所です。

当社で販売している240はほとんどの納車整備でやっている項目です。

今回は中古のストラット交換、ハブベアリング交換、傷ついたブレーキディスクの交換になってしまいました。
危険な目に遭わないためにも、高額な修理にならないためにも早めの整備が必要ですね。

なかなかご自分で見て判断できる箇所ではないですが気にしてみてください。


松川

 



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