さて今回はボルボ240 1993年モデルのなかなか珍しい症状の修理です。
こちらの240のお客様は当社で長い事整備させていただいているお車です。
症状は夜間走行中に突然メーターが暗くなりアクセルの反応がなくなり車を止めるとエンジン停止。キーを回してもメーターは何も点灯しない、エンジンも掛からないという状況でレッカーでの入庫です。
診断していきましょう。
この状態を聞くと、まずオルタネーターの発電不良、バッテリーを疑いますが
ドライブベルトOK、クランクプーリーOK、バッテリー12.7V電圧はOK。
キーを回してもうんともすんともいいません、IGスイッチ外してテスト用に替えてもダメ。そこで、この年式はバッテリー横にヒューズがある年式と気付きます。
チェックしてみると、IGの60Aのヒューズ切れ。
このヒューズは稀に熱で端子部分が焼けてしまってヒューズが切れた事があったのでテスト用のヒューズに替えるとすぐに切れてしまいました(ああ、もったいない事しました)。
導通チェックしてみるとアースに短絡しています。ショートしている箇所を探します。
配線図を頼りに各ヒューズ、コネクタを外しながらひとつひとつ探して自分的にはインヒビターかなと思いましたが違いました。最後にもうここしかないというのがヘッドライトリレー。
グローブボックスを外した奥にいますので確認すると熱でコネクターが焼けてしまい端子部分が露出してボディに接触している状態です。(写真黒丸の部分)
今回はなかなか苦労しました。
コネクターの修理とリレーとヒューズの交換で無事完治です。
エンジンが掛かるようになったので念のため発電量とバッテリーをチェックして終了です。
まさかヘッドライト系統のショートでエンジンが掛からなくなってしまうとは。。。